一山メガネとヴィンテージが教えてくれること
新しいものが次々と生まれる時代。私たちは、進化することを「より便利に、より快適に、より多機能に」なることだと考えがちです。しかし、時には過去へと目を向けることで、未来のものづくりに必要なヒントが見つかることもあるかもしれません。
そのひとつが、一山(いちやま)メガネです。
一般的なメガネには、鼻の両側で支えるノーズパッドが備わっています。一方、一山メガネは、左右のレンズをつなぐブリッジそのものを鼻筋に乗せて掛ける、シンプルな構造。かつての金属フレームに広く見られた、クラシックな意匠です。
そこには、余分なものを削ぎ落とした美しさがあります。独立した鼻パッドも、その支えとなる金属のアームもない。必要な機能をひとつの構造に集約することで生まれる、潔い佇まい。正面から見たときの静かな表情には、現代のメガネとは異なる知性と品格が漂います。
もちろん、時代とともにメガネは進化してきました。掛け心地を細かく調整できるノーズパッドは、その大きな成果のひとつです。一山という構造にも、顔の形によってフィット感が左右される難しさがあります。それでもなお、この古典的なデザインが愛され続けるのは、単なる懐かしさだけではないでしょう。
そこには、機能だけでは測れない美しさがあるからです。
温故知新。古きを訪ね、新しきを知る。
過去のデザインを学ぶことは、時代を逆行することではありません。むしろ、何を残し、何を変え、何を新しく生み出すべきかを考えるための出発点です。
一山メガネが持つ、飾らない構造美。ヴィンテージフレームがまとう、時を超えた存在感。その魅力を現代の感性で捉え直したとき、古いものは単なる過去の遺産ではなく、これからの時代にも通じる新しい価値へと変わっていくのかもしれない。

ブランド:modern times ‘vintage’(モダンタイムス ‘ヴィンテージ’)
品番:MVT-23・MVT-24
サイズ:MVT-23:42 MVT-24:46
カラー:各4色展開
参考小売価格:30,800円(税込)
日本製
